予防接種(ワクチン)の種類

予防接種

   予防接種は各種病原体に対するワクチンを注射することにより、感染するのを防ぐことがねらいです。ワクチンは大きく分けて、不活化ワクチンと弱毒生ワクチンとトキソイドに分けられます。それぞれ接種されてから次回のワクチン接種まであけなければいけない日数が異なります。ご注意ください。

  1. 弱毒生ワクチン→他のワクチンが接種可能になるのは28日後
  2. 不活化ワクチン→他のワクチンが接種可能になるのは7日後
  3. トキソイド→他のワクチンが接種可能になるのは7日後

※ただし、医師の判断で同時接種が可能なワクチンもありますのでご相談ください。

そねクリニック丸の内のワクチン

【海外渡航前の予防接種ご希望の方】

海外渡航前の予防接種をご希望の方は、下記の厚生労働書検疫所:FORTHのサイトをご覧になり、渡航先に必要なワクチンを確認してください。

厚生労働書検疫所:FORTH

◆国産ワクチン

※下記ワクチンにつきましては、入荷状況により取扱いのない場合がございます。
 ご希望の方はお電話にてお問い合わせください。

ワクチン名 ワクチン
分類
商品名 製薬会社 税抜き価格
(1回接種)
インフルエンザ 不活化 各年で確認 各年で確認 要確認
麻疹(はしか) 弱毒生 ビケンCAM 田辺三菱製薬 ¥5,000
風疹(三日はしか) 弱毒生 乾燥弱毒生風しんワクチン
「ビケン」
田辺三菱製薬 ¥5,000
ムンプス(おたふく) 弱毒生 おたふくかぜ生ワクチン
「北里第一三共」
北里薬品産業第一三共 ¥5,000
水痘(みずぼうそう) 弱毒生 乾燥弱毒性水痘ワクチン
「ビケン」
田辺三菱製薬 ¥6,000
2種混合
(MR)
・麻疹

・風疹
弱毒生 ミールビック 田辺三菱製薬 ¥8,000
A型肝炎ウイルス 不活化 エイムゲン アステラス ¥6,000
B型肝炎ウイルス 不活化 ビームゲン アステラス ¥7,000
破傷風 トキソイド 沈降破傷風
トキソイド“化血研”
アステラス ¥5,000
日本脳炎 不活化 エンセバック皮下注用 アステラス ¥10,000
ポリオ 不活化 イモバックスポリオ皮下注 アステラス ¥10,000
2種混合
(DT)

・ジフテリア
・破傷風
トキソイド
不活化
沈降ジフテリア破傷風混合
トキソイド“化血研”
アステラス ¥5,000
4種混合
(DPT-IPV)

・ジフテリア
・百日咳
・破傷風
・ポリオ
不活化 クアトロバック アステラス ¥12,000
髄膜炎(MCV4) 不活化 メナトクラ サノフィ ¥25,000

◆輸入ワクチン※

※下記ワクチンにつきましては、入荷状況により取扱いのない場合がございます。
 ご希望の方はお電話にてお問い合わせください。

ワクチン名 ワクチン
分類
商品名 製薬会社 税抜き価格
(1回接種)
3種混合
(MMR)
・麻疹

・風疹
・ムンプス
弱毒生 MMRⅡ MSD ¥13,000
A型肝炎ウイルス
(16歳以上接種可)
不活化 AVAXIM GSK ¥12,000
狂犬病 不活化 VERORAB Sanofi Pasteur ¥15,000
3種混合
(Tdap)

・ジフテリア
・破傷風
・百日咳
不活化 boostrix GSK ¥15,000
髄膜炎
(MCV4)
不活化 Menveo Novartis ¥12,000
腸チフス 不活化 TYPHIM Vi Sanofi Pasteur ¥14,000

※輸入ワクチンは、日本で承認されていませんが、海外では承認されて広く使用されており、安全性は確立しています。しかし、重度の副反応が出た場合、国産ワクチンでは国の救済制度を受ける事ができますが、輸入ワクチンは受けることができません。ただし、万が一輸入ワクチンで重度の副反応が出た場合は、輸入業者による救済制度を受けることができます。

インフルエンザ

【インフルエンザとは】

冬になると喉が痛くなったり、鼻水が出たり、熱が出たりすると、一般的には「かぜをひいた」と言います。これは空気中に舞うかぜウイルス(ライノウイルス、アデノウイルス等)が、鼻や喉に感染しそこでウイルスが増殖を始め悪さをします。それに対して人間側は、免疫機能(異物に対して戦うシステム)をフル回転して異物を退治しようとします。その現象の一つが発熱です。1週間ほどすると人間側の勝利で戦いが終わり「かぜが治った」ということになるのです。1週間の間多少つらい思いはしますが、生命にかかわる状況にはなりません。これは、かぜウイルス(ライノウイルス、アデノウイルス等)が大した悪さをしないウイルスだからです。一方インフルエンザウイルスは同じウイルスではありますが、かぜウイルス(ライノウイルス、アデノウイルス等)と違って、感染力が強く、かつ人間の体の中で生命にかかわる悪さ(脳炎、心筋炎、肺炎等)をするので厄介なのです。そういったことから、インフルエンザウイルスだけが特別扱いされ、抗ウイルス薬(タミフルやイナビル等)が作られたり、ワクチンが作られたりしているのです。

【インフルエンザワクチン】

インフルエンザウイルスは、毎年猛威を振るいますが、年ごとにウイルスの種類が違います(ウイルスの種類は大きく分けるとA型、B型、C型の3種類)。そこで毎年夏前になると今年流行りそうなインフルエンザウイルスの種類を予測し、それをもとにワクチンの製造が始まります。出来上がったワクチンが、その後市場に広まり(10月頃)、皆様にインフルエンザの予防接種として使われるのです。ちなみに、かぜウイルス(ライノウイルス、アデノウイルス等)は違うウイルスなので、インフルエンザワクチンは効きません。

【ワクチン接種年齢と接種回数】

・生後6か月以上~13歳未満の方:接種回数は2回(2回目は1回目から3~4週間あけるのがベストです。)

・13歳以上の方:接種回数は1回

【ワクチン接種時期】

10月になるとインフルエンザワクチンは市場に出回ります。接種時期としては、10月、11月、遅くとも12月中旬までには接種するようにしてください。

【ワクチン効果持続期間】

約5か月

麻疹(はしか)

【麻疹とは】

麻疹ウイルスによる感染症で、感染力が極めて強く、空気感染、飛沫感染、接触感染により人から人へ感染します。感染から約10日間の潜伏期を経て発症し、発熱と全身性の発疹が特徴的です。発熱が数日続いた後に、一度解熱しますが、その後再び発熱がぶり返すと同時に発疹がでます。発疹出現の前には、口腔内に周囲が赤く中心が白いコップリク班と呼ばれる粘膜疹がでることも特徴です。麻疹ウイルスに感染すると、約1か月間免疫力の低下がみられ、二次感染を起こしやすく、脳炎や肺炎、中耳炎を合併することがあります。

【麻疹ワクチン】

定期接種は昭和53年(1978年)から開始され、以後1回接種が行われてきましたが、1回のワクチン接種により麻疹の免疫ができる割合(抗体陽転率)は約95%です。周囲で麻疹の流行があると、免疫のつかない約5%の方は発症する可能性があります。より確実に免疫をつけるために、平成18年(2006年)6月から麻疹・風疹の混合ワクチン(MRワクチン)の2回接種が開始されました。
血中抗体はワクチン接種後約2週間から出現しますが、麻疹患者と接触して緊急に発症を予防したい場合、接触後72時間以内に予防接種を受けることで発症を防御できる可能性があります。ただし、100%ではないので、事前に予防接種を受けておくことが重要です。

【ワクチン接種年齢と接種回数】

・現在の定期接種は1歳時と小学校入学前の2回です。

・成人の方は、病院や保育園の実習や勤務の際に、抗体の数値(抗体価)が低い場合に、ワクチン接種が必要になります。

・接種回数は通常2回ですが、過去の接種歴や抗体価により1回の場合もあります。

・妊娠してしまうと、風疹ワクチンを打つことはできません。またワクチン接種後2か月間は胎児に影響する可能性を考え妊娠は避けるようにしてください。

【ワクチン接種スケジュール】

2回目接種は、1回目より4週間後です。

【ワクチン効果持続期間】

2回接種で数十年

風疹(3日はしか)

【風疹とは】

風疹ウイルスによる感染症で、飛沫感染、接触感染により人から人へ感染します。感染から約2-3週間の潜伏期を経て発症し、発熱と発疹とリンパ節腫脹が特徴的です。脳炎や血小板減少性紫斑病を合併することがあります。
15-30%の人は感染しても発症しない不顕性感染で終わることがあります。妊娠20週までの妊婦が風疹ウイルスに感染すると胎児も風疹ウイルスに感染し、出生時に難聴や心臓病等の先天性風疹症候群を引き起こします。

【風疹ワクチン】

定期接種は昭和51年(1976年)から開始され、以後1回接種が行われてきましたが、1回のワクチン接種により風疹の免疫ができる割合(抗体陽転率)は約95%です。周囲で風疹の流行があると、免疫のつかない約5%の方は発症する可能性があります。より確実に免疫をつけるために、平成18年(2006年)6月から麻疹・風疹の混合ワクチン(MRワクチン)の2回接種が開始されました。

【ワクチン接種年齢と接種回数】

・現在の定期接種は1歳時と小学校入学前の2回です。

・成人の方は、病院や保育園の実習や勤務の際に、抗体の数値(抗体価)が低い場合に、ワクチン接種が必要になります。

・接種回数は通常2回ですが、過去の接種歴や抗体価により1回の場合もあります。

・妊娠前に風疹抗体の検査をして、抗体が足りない方はワクチン接種をしましょう。妊娠してしまうと、風疹ワクチンを打つことはできません。またワクチン接種後2か月間は胎児に影響する可能性を考え妊娠は避けるようにしてください。

【ワクチン接種スケジュール】

2回目接種は、1回目より4週間後です。

【ワクチン効果持続期間】

2回接種で数十年

水痘(みずぼうそう)

【水痘とは】

水痘・帯状疱疹ウイルスの初感染により起こる発熱と発疹(水疱が特徴)を特徴とした感染症です。感染力が強く、空気感染、飛沫感染、接触感染により人から人へ感染します(潜伏期は2週間)。小児に発症すると軽症で済むことが多いですが、成人で発症した場合は重症化し、生命にかかわることもあります。また出産前後や妊娠20週までの妊婦が水疱にかかると、児に多大な影響がでて生命にかかわることもあります(先天性水痘症候群)。

【水痘ワクチン】

定期接種は平成26年(2014年)から開始されました。水痘ワクチンの1回の接種により重症の水痘をほぼ100%予防でき、2回の接種により軽症の水痘も含めてその発症を予防できると考えられています。血中抗体は、ワクチン接種後約2週間から出現しますが、水痘患者と接触して緊急に発症を予防したい場合、接触後72時間以内に予防接種を受けることで発症を防御できる可能性があります。ただし、100%ではないので、事前に予防接種を受けておくことが重要です。

【ワクチン接種年齢と接種回数】

・現在の定期接種は1歳なる前日から3歳になる前日までの間に2回接種をします。

・成人の方は、病院や保育園の実習や勤務の際に、抗体の数値(抗体価)が低い場合に、ワクチン接種が必要になります。

・接種回数は通常2回ですが、過去の接種歴や抗体価により1回の場合もあります。

・妊娠前に水痘抗体の検査をして、抗体が足りない方はワクチン接種をしましょう。

・妊娠してしまうと、水痘ワクチンを打つことはできません。またワクチン接種後2か月間は胎児に影響する可能性を考え妊娠は避けるようにしてください。

【ワクチン接種スケジュール】

2回目接種は、1回目より4週間後です。

【ワクチン効果持続期間】

2回接種で数十年

ムンプス(おたふくかぜ)

【ムンプスとは】

ムンプスウイルスによる感染症で、主に頬にある耳下腺をターゲット(流行性耳下腺炎)とし、唾液など気道分泌物の飛沫や接触により感染します。 2~3 週間 (通常 16~18 日)の潜伏期を経て発症し、主な症状は、発熱と両側もしくは片側の耳下腺腫脹(頬が腫れる)です。 他者への感染力を強く有する期間としては耳下腺の腫脹1~2日前から腫脹後5日目までとされています。重症化した場合は、髄膜炎、脳炎、難聴等を合併し後遺症を残すこともあります。

【ムンプスワクチン】

平成29年(2017年)6月現在定期接種にはなっていないので、おたふくかぜにかかったことがなければ、通常抗体を持っていない方がほとんどです。ムンプスワクチンによる免疫ができる割合(抗体陽転率)は約90%です。

【ワクチン接種年齢と接種回数】

・日本小児科学会は、1歳と小学校入学前1年間の2回接種を推奨しています。

・成人の方は、病院や保育園の実習や勤務の際に、抗体の数値(抗体価)が低い場合に、ワクチン接種が必要になります。

・接種回数は通常2回ですが、過去の接種歴や抗体価により1回の場合もあります。

・妊娠してしまうと、ムンプスワクチンを打つことはできません。またワクチン接種後2か月間は胎児に影響する可能性を考え妊娠は避けるようにしてください。

【ワクチン接種スケジュール】

2回目接種は、1回目より4週間後です。

【ワクチン効果持続期間】

2回接種で数十年

A型肝炎

【A型肝炎とは】

風邪の原因は、ウイルスが人間の喉や鼻を標的に感染することで引き起こされる病気ですが、一時的なもので人間の免疫力によるウイルスが退治され治癒します。A型肝炎も同様にウイルスが人間の体に感染して引き起こされる病気ですが、標的が肝臓であるということが問題です。喉や鼻と違って肝臓へのダメージは生命にかかわる事もあるのです。小児は感染しても軽い症状で終わることが多いですが、成人の場合は9割以上の方で38度以上の発熱、全身倦怠感等の重い症状が出現し、体が黄色くなる黄疸も見られます。

【感染経路】

A型肝炎ウイルスは主に2枚貝類やその他の魚介類に潜んでいて、それを生で食べることにより感染します(加熱すれば大丈夫です)。また海外では水の中に潜んでいることも多く、水道水や井戸水を飲み感染することもあります。人の手を介して感染することもあり、食べ物だけではない場合もあります。

【A型肝炎ワクチン】

・定期接種にはなっていませんので小児・成人ともに接種が必要です。

・A型肝炎ワクチンは、日本国産と輸入の2種類がありますが、通常は、日本国産ワクチン(エイムゲン)の3回接種をお勧めします。日本で3回接種完了が難しい方や抗体獲得を急ぐ方は輸入ワクチンをお勧めします。

・日本国産と輸入ワクチンの互換性は不明なので、どちらか一方のワクチンを使用してください。

・ネオマイシン(抗生剤)アレルギーの方は接種できません。

【ワクチン接種年齢と接種回数】

・日本国産(エイムゲン):1歳以上(WHO推奨):接種回数3回

・輸入(AVAXIM):16歳以上:1回もしくは2回

【ワクチン接種スケジュール】

・日本国産ワクチンの場合:3回
 2回目接種:1回目接種から2~4週後
 3回目接種:1回目接種から6~24か月後

・輸入ワクチンの場合:1回もしくは2回
 2回目接種:1回目接種から6ヶ月~1年後

【ワクチン効果持続期間】

・日本国産ワクチン 2回接種後、抗体陽転率は100%になります。平均抗体価は500 mIU/mlですが、6か月後には3~100mIU/mlまで低下します。有効感染防御抗体価は10mIUとされているので、2回接種により6か月間の予防効果が期待されます。6か月後の3回目接種により、平均抗体価は約2000mIU以上まで上昇します。効果持続期間は3回接種後約10年です。

・輸入ワクチン1回接種の場合は、少なくとも1年は効果持続します。2回目接種すると少なくとも15年以上効果持続します。

B型肝炎

【B型肝炎とは】

A型肝炎と同様にウイルスが肝臓に感染して引き起こされる病気です。A型肝炎ウイルスとの違いは、重症化する可能性が高いことと、重症化しなかったとしても、その後、肝臓に住み着きじわじわ肝臓にダメージを与え、将来的には肝硬変や肝臓癌を引き起こすことです。

【感染経路】

B型肝炎ウイルスは、血液や体液を介して感染します。渡航時の感染経路としては、避妊具なしの性行為や病院での注射や点滴針からの感染、血液製剤からの感染等が考えられます。

【B型肝炎ワクチン】

・2016年から定期接種になりました。生後2か月から開始します。

・日本国産ワクチン(ビームゲン)のみです。

【ワクチン接種年齢と接種回数】

・定期接種は、生後2か月から1歳になるまでの間に3回

・任意接種は1歳以上の方で3回

・10歳未満はビームゲンの1回投与量0.25ml(成人の半量)

【ワクチン接種スケジュール】

接種回数は3回(幼児・成人ともに)で、2回目接種は、1回目接種から4週後、3回目接種は、1回目接種から5~6か月後

【ワクチン効果持続期間】

抗体陽転率は、1回接種後が約13%と低い値です。2回後が72%、3回後が約96%です。B型肝炎の予防に日本国産ワクチンのビームゲンを使用する場合、第0週、第2-4週、第20-24週の3回接種を予定しますが、既定の3回接種を完了しないと充分な免疫は得られません。また、B型肝炎ワクチンに対する低応答群(抗体ができない人)は、約5%程度認められておりますので3回接種したとしても、抗体ができない方が5%います。平均抗体価は2回接種後6.6~9.5mIUですが、3回目後は473.4~917.9mIUまで上昇します。効果持続期間:3回接種してから1~2か月経過後、B型肝炎ウイルスの抗体を獲得できたか判断するために抗体検査をお勧めします。抗体を獲得できた場合は、その後の抗体検査や追加のワクチンは必要ありません。B型肝炎抗体獲得者は、その後、仮に抗体価が下がっても発症予防効果が認められています。

狂犬病

【狂犬病とは】

現在、狂犬病は日本での発生はほとんどありませんが、海外では、毎年、数万人の方が狂犬病で亡くなっています。狂犬病は、狂犬病ウイルスを持っている犬や猫、その他の野生動物に咬まれたり、傷口をなめられたりすることで感染し、発症した場合には、ほぼ100%死亡するという恐ろしい感染症です。感染してからで約1~3ヶ月(まれに1年後)の潜伏期を経て風邪症状や咬まれた部分の異常感覚などの症状で発症し、やがて全身麻痺から呼吸不全で亡くなってしまいます。

【感染経路】

狂犬病ウイルスは、野生動物に咬まれたときと、ウイルスが侵入しやすい粘膜(口の中や目等)や皮膚にできた傷口をなめられたときに感染します。動物に触れただけでは感染しません。万が一咬まれた場合は、すぐに石鹸や流水で傷口を15分以上洗い流し、病院に行くようにしてください。

【狂犬病ワクチン】

・定期接種はありません。

・狂犬病ワクチンは、日本国産と輸入ワクチンの2種類があります。

【ワクチン接種年齢と接種回数】

・接種年齢:全年齢

・接種回数:3回(日本国産、輸入ワクチンともに)

【ワクチン接種スケジュール】

・日本国産ワクチンの場合:接種回数は3回
 2回目接種:1回目接種から4週後
 3回目接種:1回目接種から6か月後

・輸入ワクチンの場合:接種回数は3回
 2回目接種:1回目接種から1週後
 3回目接種:1回目接種から3~4週間後

通常、ワクチンは日本国産のものが推奨されますが、狂犬病ワクチンに関しては、輸入ワクチンをお勧めします。その理由として、日本国産狂犬病ワクチンの接種スケジュールは、3回接種で最終接種が、初回接種から6か月後になるため、渡航までに時間がない方は、2回接種しかできなくなります(輸入ワクチンでは1か月の間に3回接種可能です)。しかし、狂犬病ワクチンは2回接種のみでは感染防御効果が低いと言われています。また、狂犬病の発症予防には、事前に予防接種をする以外に、万が一咬まれたときに、さらにワクチン接種を追加接種する必要があります。追加接種は当然現地で行うことになりますが、その時に現地で使われる輸入ワクチンと日本国産ワクチンの互換性(別の種類のワクチンで予防効果があるかどうか)は不明です。以上より、輸入ワクチンでの狂犬病予防接種をおすすめします。

【ワクチン効果持続期間】

・日本国産ワクチンの場合は3回接種後2年間効果持続。

・輸入ワクチンの場合は3回接種後2年効果持続。さらに4回接種(3回目接種の1年後)した場合は、5年効果持続。

・予防接種をしていても、万が一咬まれた場合には、追加のワクチン投与が必要ですので、至急現地の病院に受診するようにしてください。

破傷風

【破傷風とは】

破傷風は、土壌中に存在する破傷風菌が産生する毒素により発症する感染症で、傷口に土が入ったりすると、約3~21日の潜伏期を経て、口が開きにくくなったり、食べ物の飲み込みがしづらくなる等の症状がでます。重症化すると、けいれんや呼吸困難がでてきて生命にかかわることもあります。

【感染経路】

ケガをして傷口に入った土に破傷風菌が含まれていると、感染する可能性があります。世界中のどこの土地であっても感染する可能性があります。

【破傷風ワクチン】

・日本では、昭和43年(1968年)より子供を対象にジフテリア・百日咳・破傷風の3種混合(DPT)の定期接種が開始されました。その後、DPTに代わって平成24年(2012年)からジフテリア・百日咳・破傷風・ポリオの4種混合ワクチン(DPT-IPV)の定期接種が開始されました。DPTは平成28年(2016年)に発売中止となりました。

・成人の追加接種用ワクチンとして、破傷風単独のワクチンもあります。

・成人の追加接種用ワクチンとして、DT(ジフテリア・破傷風混合)ワクチンがあります。DPTやDPT-IPVの基礎接種が完了している場合の追加接種として使われます。

・輸入ワクチンとしてTdap(破傷風・ジフテリア・百日咳混合)があります。DPTやDPT-IPVの基礎接種が完了している場合で、百日咳の追加接種を希望される方におすすめします。アメリカ留学する際、学校側から接種指定される場合が多いです。

【ワクチン接種年齢と接種回数】

・定期接種は生後3ヶ月からで4回接種

・成人は、幼少期にDPTもしくはDPT-IPVの基礎接種が完了している場合は、破傷風ワクチン追加接種として1回、基礎接種が完了していない場合は3回接種となります。

・DTワクチンは、幼少期にDPTもしくはDPT-IPVの基礎接種が完了している場合に、11~12歳の間に追加接種として1回使用されます。

・Tdapは11歳以上で接種可能です。接種回数は1回です。

【ワクチン接種スケジュール】

・定期接種:DPT-IPVワクチンを生後3ヶ月から1歳までの間に20日以上間隔空けて3回接種します。その後半年経過したら4回目の接種し基礎接種完了です。さら追加接種として11~12歳の間にDTを1回接種します。

・成人で破傷風ワクチンを3回接種する場合は、2回目接種が1回目接種の3~8週後で3回目接種は1回目接種の6~18か月後です。

【ワクチン効果持続期間】

破傷風の感染により免疫を獲得することはないので、ワクチン接種以外免疫は獲得できません。日本では、昭和43年(1968年)より破傷風ワクチンの定期接種が始まったので、それ以前に生まれた方は、破傷風の免疫を持っている方はほとんどいません。破傷風ワクチンおよび破傷風混合ワクチン(DPT、DPY-IPV、DT、Tdap)は決められた回数を接種した場合は10年効果が持続します。

日本脳炎

【日本脳炎とは】

日本脳炎ウイルスは熱帯・亜熱帯アジア地域(タイ・ベトナム・ネパール・インド・中国・フィリピン・インドネシア等)に広く分布して、現在でも地域によっては大流行しており、多数の患者や死亡例が報告されています。感染すると、100人に1人が発症し、高熱、頭痛、嘔吐、意識障害、けいれん等の症状で脳炎になります。致死率20~40%で、生存できたとしても45~70%の確率で後遺症が残ると言われています。

【感染経路】

日本脳炎ウイルスは、豚と蚊が感染源となっており、人への感染は、日本脳炎ウイルスに感染している蚊に刺されることにより起こります。

【日本脳炎ワクチン】

日本脳炎の予防接種は昭和29年(1954年)より行われてきましたが、定期接種が行われるようになったのは平成7年(1995年)からです。また平成17年(2005年)~平成21年(2009年)にかけてワクチンによる副反応問題で日本脳炎ワクチン積極的勧奨の差し控えが行われました。そのためこの時期に生まれた方は予防接種していない可能性があります。現在は、日本脳炎ワクチンの改良により安全性が確認されています。

【ワクチン接種年齢と接種回数】

・定期接種は生後6か月以上90か月未満に第1期(基礎接種)として3回接種、さらに9歳~12歳になったら第2期(追加接種)として4回目接種します。

・アジアに海外渡航なさる成人の方は、定期接種を受けている30歳未満の方は追加接種1回で大丈夫ですが、30歳以上の方や定期接種歴不明な方は3回接種が必要になります。

【ワクチン接種スケジュール】

・定期接種は、第1期(後6か月以上90か月未満)に3回接種(2回目接種:1回目から6日以上、3回目接種:1回目から6か月以上)、第2期(9~12歳)に4回目接種です。

・成人に方で3回接種する場合、2回目接種は、1回目から1~4週後で、3回目接種は1回目から6~12か月後です。

【ワクチン効果持続期間】

ワクチンの効果として最低10年は感染防御レベルを保てると考えられています。

ポリオ

【ポリオとは】

ポリオウイルスは、基本的には、風邪ウイルスと同じ仲間ですが、神経麻痺を引き起こすので恐れられています。日本では、予防接種が行われており、発症はほとんどないですが、海外では、流行している国があります。

【感染経路】

ポリオウイルスは人以外の動物には感染しないので、人から人へ感染するウイルスです。人の便中のポリオウイルスが他の人の口へ入ることにより感染します。感染しても発症するのは5~10%ですが、発症すると髄膜炎になったり、神経麻痺から後遺症で手足のまひが持続したりすることがあります。

【ポリオワクチン】

ポリオワクチンは昭和35年(1960年)のポリオ大流行を機に導入されました。以降、最近まで経口生ワクチンの接種が行われ、昭和55年(1980年)を最後に日本ではポリオ麻痺患者の発生はありません。平成24年(2012年)からは、経口生ワクチンに代わって不活化ポリオワクチンが導入されるようになりました。平成24年(2012年)以降に生まれた子供は、定期接種で、DPT-IPVという4種混合ワクチンのなかに不活化ポリオワクチンが含まれています。

【ワクチン接種年齢と接種回数】

・定期接種は生後3ヶ月からで4回接種

・海外渡航時等で必要となる成人の方は、過去経口生ポリオワクチンを2回接種した場合は、不活化ポリオワクチンを1回、過去の接種が不明か不十分の場合は、ポリオワクチンとしてトータルの接種回数が3回になるように不活化ポリオワクチンを摂取します。

【ワクチン接種スケジュール】

・定期接種:DPT-IPVワクチンを生後3ヶ月から1歳までの間に20日以上間隔空けて3回接種します。その後半年経過したら4回目の接種し基礎接種完了です。

・海外渡航時等で必要となる成人の方で3回接種が必要な場合は、2回目接種を1回目から4~8週後で3回目接種を1回目から6~12か月後に行います。

【ワクチン効果持続期間】

最低でも5年は有効で、10年有効というデーターもあります。

髄膜炎菌

【髄膜炎菌とは】

髄膜炎菌は広く世界中に分布しており、きわめて多くの国で報告されています。その流行は、熱帯の発展途上国(アフリカ髄膜炎ベルト状地帯と呼ばれている国々)が中心ですがアラスカでも赤道直下の国々と同様に報告されています。この熱帯地域では今世紀初頭から5年から10年ごとに大流行が繰り返され、この40年間に何十万人にものぼる髄膜炎菌感染症患者が報告されています。(アフリカ髄膜炎ベルト状地帯はスーダンの東からマリの西まで、北はサハラ砂漠に位置し、南は熱帯雨林によって区切られているベルト状の地域を指しています)

【感染経路】

髄膜炎菌は風邪のように飛沫感染(咳、くしゃみ)で人から人へ感染するものです。急性髄膜炎菌感染症の症状は3~5日の潜伏期を経て、咽頭痛などから始まり、悪寒発熱、頭痛などを起こします。続いて、敗血症を引き起こし、弛張熱、頭痛などが出現します。同時期に顔面、四肢、躯幹、粘膜などにバラ色ないし深紅色の発疹が出現するのが髄膜炎菌感染症の特徴と言われています。その後、項部強直(首が曲がらなくなります)、頭痛、嘔吐などの症状と、傾眠などの意識障害が出現します。時に電撃型では24時間以内に死亡する場合があります。

【髄膜炎菌ワクチン】

髄膜炎ワクチンは、現在、4価結合型ワクチン(MCV4)が主流で日本でも「メナクトラ」という髄膜炎ワクチンが承認されています。

【ワクチン接種年齢と接種回数】

・接種年齢は2~55歳で、定期接種は行われておりません。

・海外渡航時接種が主な使用法で、接種回数は1回です。

【ワクチン接種スケジュール】

2~55歳の方なら海外渡航2週間前くらいまでに接種するようお勧めします。

【ワクチン効果持続期間】

追加接種の規定はありません。

腸チフス

【腸チフスとは】

腸チフスは、人体に強い悪影響を及ぼす細菌で、特に腸への障害が強く、腸出血や腸に穴をあけて腹膜炎を引き起こします。

【感染経路】

人から人への感染で、腸チフスに感染している人の便で汚染された食べ物や飲み水により感染します。

【腸チフスワクチン】

インド、アジア、アフリカ、中南米の途上国等に渡航する方は接種が勧められます。日本国産のものはなく、輸入ワクチンのみです。

【ワクチン接種年齢と接種回数】

・定期接種は行われていません。

・ワクチン接種年齢は2歳以上で、接種回数は1回です。

【ワクチン接種スケジュール】

海外渡航2週間前くらいまでに1回接種するようお勧めします。

【ワクチン効果持続期間】

ワクチンの効果持続期間は2年です。